2019年8月25日日曜日

深大寺から奥多摩・青梅へ 2, 府中崖線、立川から青梅、渡来の道

このシリーズの前回は、深大寺から府中崖線の道を忠実に辿り、府中崖線の道が甲州道中と重なる、立川公園の辺りまでをexplorerしました。

深大寺にいた高句麗渡来人の集団は、基本、多摩川を遡ったと思われますが、陸路で行った班もいたろうし、陸路の場合は府中崖線を行ったのではないかと推測したのです。

崖上は見晴らしも効いてriskを早く察知できるし、崖下に下りれば水が確保できる。だから縄文の時代から生活の場で、縄文・弥生遺跡、古墳、寺社が多く見られます。

そういった生活の場を繋ぎ自然発生的に発展していったのが、今回の陸路だったのではないか、ということでした。

今回はその続き、青梅まで行きます。



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立川公園から先の府中崖線の道は、基本、奥多摩街道です。

立川公園から暫くこれと言って立ち寄る所も無く、典型的な崖上からの眺望も無くて、ただひたすらにチャリを漕ぎ、熊川神社に到着です。

熊川神社

熊川神社は、色々な伝承がある神社で、その1つは、いつの時代かは詳らかではないものの、十数日に亘り多摩川で光が発していて、ある日の夕方、老翁が現れ、「我、この所に降臨して長く本土の守護神となり、疾疫及び諸災害を消除すべし」と告げて姿を消し、そこにあった石を大国主命の荒魂として祀ったというもので、何が面白いかというと、その石は、福生市教育委員会の境内掲示によると、宇賀神なんですね。何故、宇賀神を大国主としたのでしょうか?

宇賀神は中世以降、ですから鎌倉以降に日本で展開したので、多摩川で宇賀神像が見つかったのは中世以降ということになりますね。

しかし、この地の人々は、それを宇賀神と認識できず、大国主と認識したわけです。大国主は要するに蛇ですから、その知識はあったということですね。この辺りの人達は出雲系だったのでしょうか???

ご参考まで、これは井の頭弁財天の宇賀神像です。御覧のように、頭は人間、胴体は蛇です。

2つ目は、平安時代初期、この地に住む松原長者が、弁財天を祀ったことに始まるというもの。弁財天なので宇賀神像と繋がりますね。

3つ目は、平安初期、多摩川の砂鉄で産鉄していた部族が、元々は古墳(礼拝(糠)塚)だった所に、鉄の神として蛇 = 宇賀神を祀ったことに始まるというもの。蛇 = 縄文信仰 = アラハバキ = 鉄、という繋がりですね。

総括すると、元は蛇のような感じがします。直ぐ西には多摩川が流れています。川 = 龍 = 蛇ですしね。

川 = 龍 = 蛇だと瀬織津姫、そうなんです、アラハバキなんです。

熊川神社の末社、稲荷社は、熊川神社禰宜によると、アラハバキということなんです。

右の祠(稲荷と山の神の二柱が祭られている)の向かって左が稲荷

出ましたね、アラハバキ。

熊川神社の対岸には二宮神社があります。

二宮神社拝殿

実はここにもアラハバキがあります。

わらじが祭られてますね。祠の向かって右の柱には、"荒波々伎神社"の文字が確認できます。

更に行くと、阿蘇神社があります。

阿蘇神社拝殿

阿蘇神社、南参道。こちらが正参道。多摩川の堤にあります。

しかしこの阿蘇神社も謎です。何故、阿蘇神社がここ羽村に。

祭神は本家阿蘇神社と全く同じです。ですので、たまたま名前が一緒ということではないようです。

しかし、色々調べても、阿蘇から阿蘇神社を勧請したというような記事は見当たりません。

そんな中、見つけたのがこの記事でした。この記事には納得しました。

要約すると、アゾ = 阿須 = 崩崖という言葉があり、字の通り、川が削った崖地のことで、正に、阿蘇神社が鎮座している地もアゾの上だし、対岸もアゾで、対岸の山は阿須山と言われていて、

阿蘇神社から阿須山を望む

アソ神社は始めその山頂に祀られていた。だからアズ神社と言い、後に、アズ = アソ = 阿蘇 神社となったのではないか。

では何故阿須山山頂に祀られていたのか?, 多摩川の氾濫により、崩崖は、その名の通り、崩れていきます。阿須山の山頂に祀ったのは、もうこれ以上、崩崖が崩れないように、つまりは多摩川が暴れないように、と、いう内容でした。

つまりここも、川 = 龍 = 蛇 = 瀬織津姫 = アラハバキなんでしょうか。。。

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今回、深大寺・狛江エリアの高句麗渡来人たちが、多摩川を遡って高麗郡に向かった、陸路班もいて、彼らは府中崖線を行ったという仮説でexplorerしていく中で、熊川神社、二宮神社、阿蘇神社と、アラハバキが続きました。

大磯の高句麗渡来人たちが高麗郡に行ったルートには小野神社もありました。

が、高句麗渡来人との関連はどうなんでしょうか???

次回は拝島から高麗郡に向かうルートか、青梅から山越えで飯能に行くルートを行こうと思います。

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